かえで式筋トレ法 開発blog

「簡単」「家で」「誰でも」「気軽に」を目指して、器具不要の低負荷トレーニング法を模索するblog。という見かけの自己メモ。

自重トレーニング、倍自重トレーニング、相殺トレーニング、筋力差トレーニング

 自重トレーニングでは効果が出にくい、という話はちらほらと聞く、と。
 ただし、だからといって器具が必要か?というと、工夫次第でそれなりに出来ることもある。


 器具を使わないということは、『自分自身の力・自分自身の体重』を使うので、ちょっとした手隙の時間に、その場で出来る。こういった「ちょっとしたときをうまく利用する」と、普段やっている時間や場所とは違った視点で自らを観察できるため、自らのからだの変化について見落としそうなことが良く見えてきたりする。


 たとえば、腕を太くすることを目標とする場合について、工夫のやり方を考えてみよう。
 ちなみに、出力について気にせず『単に太くすればいい』なら、筋力トレーニングをするといっても『きつい動作を繰り返す』という必要はなく、単に『筋肉が反応して太るまで、力を加え続けて静止する』だけでよい。


・倍自重トレーニング
 腕立て伏せをするときに、両腕でやれば『自重トレーニング』である。
 これで負荷が足りなければ、どうするか?と問われれば、誰でもすぐに「片腕立て伏せをすれば、従来の倍だけ加重を掛けられる」ことに気付くはず。
 屈伸をするときに、両足でやれば『自重トレーニング』である。
 これで負荷が足りなければ、どうするか?と問われれば、誰でもすぐに「片足屈伸をすれば、従来の倍だけ加重を掛けられる」ことに気付くはず。
 ……すごく単純なことだけれど、こういった考え方で『工夫すれば自重の倍は掛けられる』ということは覚えておこう。
 


・相殺トレーニング
 まず、胸の前で両手を組んで、「両腕の力で手のひらを圧迫」してみよう。手のひらの位置を前後上下にずらすと、位置によって反応する筋肉が異なる(いずれも内側の筋肉が反応する)ということが感じられるはずである……そして、「両手で力を相殺し、結果として静止している」ことに気付くと思う。これが相殺トレーニング。
 指を組んだまま両腕で引っ張れば、先とは逆の感触を得られる(いずれも外側の筋肉が反応する)はず。


 次に、右手の手のひらを自分に向け、それに左手の手のひらを合わせてみよう。その状態で、右手は自分のからだに向けて力を掛け、左手は自分のからだから押し出す方向に力を掛けてみよう。感触が得られたら、右手と左手の関係を逆にして、右手では自分のからだから押し出す方向に、左手は自分のからだに向けて、それぞれ押してみよう。
 また、両手で掴みやすい『小さく四角い枠状のもの』があれば、それを両手で持って押したりひいたりしてみてもよい。そういったものがなければ、両手の指同士を(指相撲をするかのように)絡めて、互いに押したり、互いにひいたりしてみてもよい。


 さらに、十分に太くて曲がる恐れのない、きちんと固定された水平なパイプ(机とか、手すりとか)に対して手を掛けて、それをへし折るように力を掛けてみよう。手前に折り曲げようと力を掛けてみたり、向こう側に折り曲げようと力を掛けてみるなど、両腕で同じだけの力を掛けるよう注意しつつ。
 ……とまぁ、これも単純なのだけれど、こういった考え方で『工夫すれば両腕同時とか、両腕で互いに鍛えたりできる』ということは覚えておこう。


・筋力差トレーニング
 背筋・胸筋を鍛えようとするときに、専用のトレーニングマシンを使うのではなく「太ももに腕を引っ掛けて、似た動作をする」って選択肢がある。
 当然、専用機ではないので可動範囲がわずかだから、「動かす」のではなく「力を掛けて静止する」ことしか出来ないけど、どう力を掛ければどこの筋肉が反応するか?を見る程度の話でよければ、これでも十分。足りなければジムに行って専用機で鍛えよう。


 ……といった感じで、器具を使わなくても「姿勢や力の掛け方を工夫する」だけでも、できることは色々ある、ということは把握できただろうか。
 むやみやたらとトレーニングするのではなく、『何をすれば、どこに効くのか』というのを、自分のからだを見つつよく観察することは、トレーニングの『時間当たり成果』を高めるために役立つし、やって損することもない。


 文字入力動作に慣れてくると、指に記憶が宿る……というのと同じように、全ての筋肉には「動作の記憶が宿る」し、からだは常に嘘をついたりしない。
 自分のからだを見つめてみて、自分のからだを動かしてみて、自分のからだに聴いてみよう。